特定非営利活動法人 東京コミュニティスクール

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聞いてもらうために読む

[1・2年生]

今週の金曜日には発表会があります。
でも、発表する作文がまだできあがっていません。
なんとか仕上げたいところ。でも、今よりもっとよくしていきたい。
いいと思って書いても、直したいところは出てきます。
どこかで区切りをつけて「これでいこう!」と決めなければなりません。

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「これで清書できるかな?」
ここだけ直せばいいから、矢印つけて書き加えれば?というと、
「それじゃあ、新しい紙ちょうだい。」
こんなに字を書く1・2年生は、そうはいないでしょう。
清書にたどり着くまでに、4回〜6回のバージョンアップを重ねたことになりました。

このテーマ学習に入る前、アウトプットをどうするか決めるとき、
作文にチャレンジすることは、ハードルが高いと思っていました。
思い切ってやってみることにした結果、これだけ書くとは。
ほんとに、子どもをなめてはいけません。

ひとつの自然災害について、原因・被害の大きさ・被害から逃げる方法・恩恵の視点で
自分の思いや体験を交えて、自分の言葉で作文を書き上げました。
できあがってみれば、
1年生で360字〜600字、2年生で800字〜900字の作文になりました。

あとは、読む練習です。
自分の書いた文章なので、たどたどしくなることはありません。
読むことばかりに集中すると、逆に早口になってしまい、
何をいっているのかが、伝わりにくくなってしまいます。

そこで、
ゆっくり、滑舌よく読むために、
朝の会で恒例の音読練習を作文でやることにしました。
一音ずつ、口をめいいっぱい開いて、お腹から声を出し切ります。
「たー」「いー」「ふー」「うー」「はー」
「いー」「しゅー」「かー」「んー」「でー」
「やー」「てー」「くー」「るー」

「台風は1週間でやってくる。」を一音ずつ読むと、
20秒以上かかります。
全文をこのようにして読むと、かなり疲れます。
子どもたちは、句点ごとに交代しながら、読み合っていきます。
目的がわかっているため、一生懸命やっています。

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音読練習をしたあと、普通に読んでみると、練習前よりも聞きやすくなっています。
原稿で顔を隠さないことや、時々顔を上げることも練習、練習。

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前回のテーマ発表会の振り返りシートに、
「一人ひとりの発表でも、全体のつながりが見えるともっといい。」と
コメントしてくださる方がいました。
それを覚えていた子どもたちは、前の人の発表とのつながりを一言いってから、
作文を読むということを試みました。
発表順番も、コメントがいいやすいように考えて決めました。

さぁ、いよいよ本番です。
写真も資料も掲示しないで、作文だけで言いたいことを伝えます。
しかも、今回はいつもよりも広い体育館の舞台からの発表です。
一層、緊張してしまいます。
そのような状況で、子どもたちの、ゆっくり焦らず読んでいく姿は、
堂々としていて立派でした。
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