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基準があれば決めやすい!

[4年生]

月曜日の朝、1年生から5年生みんなで
『卒業生を送るにふさわしい歌』を
決めることになっていた。

多数決では納得できないという子がいたため、
先週から決定方法を模索していた。
すでに絞られていた三曲から、いよいよ
最後の一曲を選ばなければなりません。

まさに、今回の4年のテーマで重要となる
『意思決定』という課題を子供たちは、
身をもって体験することになった。

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最終的には、各曲の代表がプレゼンを行い、
スタッフとたまたま居合わせたゲストの方が
審査するという方法で決着しました。

一つのことが決定するまでの流れの中で、
今回4年生は、5年生をサポートしながら、
いくつもある候補・選択肢から最善のものを選ぶことの
難しさを実感したことでしょう。

早速授業でこの『朝の会』を含め
曲が決まるまでのことを話題にしてみることに。
「いくつかの中から一つ選ぶのってどお?」
「けっこう時間がかかるし、たいへん。」
「でも、いつもそうなのかな?
例えば、ランチに何を食べるか決める時は?」
「別にたいへんじゃない。」。

普段何気なく行っているものとはちがう『重要な決定』
の存在に子供たちは気づけたようです。

「何か大事なことを決める時に必要なことはある?」
と、さらに問いかける。
「決めるための基準がいる。」
「そうだね。基準は一つでいい?」
「いくつかある方がいい。」
の声に続き別の子が
「視点を変えてみたりとか。」
と反応する。

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さすがに察しの良い4年生、
意思決定での基準の必要性も掴んでいました。

しかし、これから4年生の取り組む意思決定は、今回と少し違う。
多人数ではなく、自分だけで行うのである。
一人だけだともっとたいへんだろう、と子供たちは感じているようです。
そのためか、雰囲気が重くなる。
そんな中、
「生きていくうえで自分にとって大事なことは何だろう?」
「自分の良いところ、直したいところを書き出せる?」
と聞いてみる。
さらに空気が沈む。

彼らにとっては、自分の内面を見つめる最初の機会と思われます。
すぐに何かを書けるわけもなく、
「何も思い浮かばないよ。」
と中々ペンが動かない。
そこで、同級生について書き出すように指示し、
それが自分にあてはまるかどうか確認させました。
すると、わずかではあるが頭の中が動き始めたようです。
惜しいことに、そこで時間となってしまいました。
明日から宣言文作りに入ることを伝え授業を終了。

翌日は、男の子たちは体調を崩しお休み。
全員揃っての船出とはならず残念。
女の子一人が、先陣をきってスタート。
来週は、宣言文作りに専念。
相当な覚悟と集中力が必要となります。
みんな、体調万全で来てほしい。

TY

TCS2010年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

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