タイトル:人の心を動かすストーリー
探究領域:意思表現
セントラルアイディア:多様な表現の組み合わせが人の心を動かす。
[6年生]
なんとか先週にクランクインしたキッズは、スケジュールにそって撮影を進めてまいります。
今週も撮影尽くしです。
撮影をしていくには、絵コンテに沿って撮影するカットを選び、そのカットの衣装に着替え、場所を作り、撮影の準備を段取り良く進めて行く必要があります。
ここで、映画撮影におけるこだわりポイントは「セリフ」と「カメラワーク」、そして「演技」です。
「セリフ」
セリフの内容はそのキャラクターに合ったものでなければなりません。
例えば、時代背景が大正時代や、過去に遡る場合にはそれぞれのセリフを「現代語」ではなく「昔の言葉」に直さなければなりません。
また、セリフはその場所や立場にあったものである必要があります。
職業や年齢、性別が違えば、話す言葉も違ったり、場面によっては、家であれば家族に話す言葉、ビジネスシーンであれば、ビジネスシーンで使う言葉、と人は文脈によって使う言葉を変えていることに細かく意識を向けなければならないのです。
「カメラワーク」
今回は、iPadを用いて撮影しています。
iPadのカメラ機能は高性能ではあるものの、なかなか融通の効きにくいものです。
三脚に固定するのではなく、カメラマンがぶれないように工夫をしたり、
カメラの動きを再現するときには、持っている人が動いたり、カメラを動かしたり、様々な工夫を行う必要があります。
また、「モンタージュ」という映画のアナロジーの工夫は現代の映画の技法としては最も基本的で、かつ効果的な技法です。
「モンタージュ」は、例えば「会話をしていること」を表現したいときに、片方の話者が左を向いて喋るシーンの後に、もう片方の話者が右を向いて喋るシーンをつくることによってアナロジーを巻き起こすのです。
モンタージュの技法を使えばある程度ワンカットを短く作ることもできるので、撮影のしやすさも上がります。
「演技」
今回の撮影で最もネックになったのは「演技」でした。
「演技」は立ち振る舞いからそのキャラクターになりきらなくてはなりません。
社長であれば、社長の立ち振る舞い、おじいさんであればおじいさんの立ち振る舞い、若い社員であれば若い社員の立ち振る舞い。様々な立ち振る舞いをすることが「演技」では求められます。
今回のテーマ学習「人の心を動かすストーリー」では、それぞれの映画で「細かいキャラクター設定」がなされていました。
細かすぎて逆に伝えるのが難しくなってしまっていたのかもしれませんが、ある程度わかってくると、それぞれのキッズもまた入り込みやすくなってきたようです。
しかし、一向にワンカットの撮影が進まず、OKがでるシーンを撮ることができません。
10秒のカットに5分も10分もかかってしまっては、到底スケジュール通りに、撮影を終えることはできないのです。
なんとか、撮影の協力を仰ぎ自分たちが納得いくまで撮影を進めてまいります。
結局今週で終えることはできませんでした。来週は最終週。編集と合わせて勝負の最後の一週間です!
TY
※TCS2016年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。