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心に響くような表現とは?

[1・2年生]

「心に響け」第1週。
タイトル通り、「心に響くような表現の探究」を6週間かけて行っていきます。
表現するためには、まず表現する内容を「解釈」していないとできません。
本当に「解釈」できていれば言葉以外の方法でも表現できるはずです。
「表現」や「響け」の言葉の概念は1・2年生には難しいかもしれません。
けれども、本テーマではこの言葉を用いて、学びを進める中で子ども達の中にこれらの概念を育てて欲しいという思いで、敢えて子ども達にもこれらの言葉を使うことにしました。
導入として、「『表現』にはどんなものがあるかな?」と、子ども達に探るところから始めました。
「げき」
「サッカー」
「オーケストラ」
など、「表現」という言葉の意味を手探りながらも意見が出てきました。
スクールで大切にしている「3つの約束」があります。
「自分を大切にする」
「ひとを大切にする」
「ものを大切にする」
この約束に関しては、普段からスクールでも確認し合っており、
低学年の間でも、これらを守るためにどうしたらよいかということを今まで幾度となく話し合ってきました。
しかし、3つの約束の意味を言葉では説明できても、未だにものを壊してしまったり守れていない言動が見られます……。
子ども達もそのことを分かっていて、「意識を意識する」ことの難しさを感じているところでした。
そこで、
「この3つの約束を、みんなの心に響くように、そしてスクールのみんなの心にも響くように表現しよう。」と、この3つの約束を言葉以外の方法で表現するミッションを子ども達と確認しました。
そのための第一歩は「インプット」です。
選べるほどの表現方法を知らないと、表現することは困難だからです。
次の日から早速、どんな言葉以外の表現方法があるのか多様な表現に触れていきました。
「ドラマ」・「ミュージック」・「アート」・「ムーブメント」の大きく4カテゴリーに分けて探っていきます。
(もちろん、これらのカテゴリーが複合されることもあります。)
今週は、「ドラマ」と「ミュージック」。
「ドラマ」では、映画とミュージカルを鑑賞しました。
映画はチャップリンの無声映画を鑑賞。
短編映画を音無しと音有りで2回見比べてみました。
心に響くような表現とは?_0190年前の作品とは思わせないほどに、子ども達はチャップリンの世界にのめりこみ楽しんでいました。
そして、体の動き以外は少しの字幕と音楽しか使っていないのに、細かいストーリー展開まで捉えることができたことから、
言葉が無くてもストーリーを伝える力があることに子ども達は驚いていました。

ミュージカルでは、劇団四季の「赤毛のアン」を鑑賞。
3時間という長時間でさすがに疲れたようですが、最後まで投げ出さずに鑑賞できていました。
無声映画と違い、台詞あり・ダンスあり・音楽あり・豪華なセットや衣装ありという盛りだくさんな表現方法との対比が感じられたと思います。
そして、「ミュージック」。
TCSボランティアで音楽担当の通称あやちゃんのご協力の元、音を使った表現方法に触れました。
行った活動は大きく3つ。
一つ目は「からだと声を使って表現」(パントマイム)です。
動物なら動きと鳴き声、乗り物なら動きとエンジン音など、お題を他者に伝えられるように工夫することが必要です。
体現することを恥ずかしがったりする場面もありましたが、ものごとの特徴を捉えて相手に伝わるように表現できていました。
二つ目は「音楽を聴いてテーマを当てる」。
動物をテーマにした音楽を聴いて、どの動物をテーマにした音楽か当てるものです。
かっこうであれば音楽の中に鳴き声を表しているような演奏が聴こえたり、子ども達はよく聴いて動物の特徴を発見していました。
三つ目は「楽器を使ってものがたりを表現する」。
子ども達から出てきたアイデアを紡いで、
「ぞうとかめが出会って、けんかして、仲良くなる」というストーリーをつくり、ピアノや鉄琴、たいこなどを使ってそのお話を表現してみました。
最初はどうしたらいいか悩む様子も見られましたが、けんかするところはたいこを早いテンポで強く叩くなどの工夫が見られるようになりました。
心に響くような表現とは?_02  心に響くような表現とは?_03
表現に触れた後は、ふりかえりも行います。
子ども達には、「音だけでこれだけ表現できるんだ。」という発見がありました。
来週は、「アート」の表現方法に触れていきます。
作品から子ども達がどのような解釈をするのか楽しみです。

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TCS2010年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。

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