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有罪?それとも無罪?

[5年生]

5年生のテーマ「罪と罰」は、年明けから
積極的に動きました!
まず『弁護士さんを訪ねる』の第二段を、
それから模擬裁判のために裁判所へ。

今回弁護士さんから与えられていた事例は、
Aさんに対する放火の嫌疑というものです。
子供たちにとっての最重要課題は、
【Aさんは火をつけたのか?】
の判断をすることである。


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順番に判決を発表してもらったが、
子供たちは全員、Aさんを有罪と判断。
最初に発表した子は
Aさんに有利となるBさんの証言について
 ・夜で暗かったかもしれない
 ・見たのが100mも離れた所から
 ・背後からしか見ていない
などの点に着目、
「他の人と見間違えた可能性がある。」
とし、Aさんのアリバイを立証できないと主張。
ほとんどの子が同様の見解。

また、女の子の一人は
 ・Aさんの外出時に奥さんが家の鍵を全部しめた
 ・出火時に家の鍵は全部しまっていた
という2点から、外部の人間の犯行は考えにくいこと。
さらに、発見時のAさんについて、
 ・着替えて外出したのに、パジャマ姿だった
 ・家の鍵をもっていた
という2点から、家に戻り着替えたはずだと指摘し、
出火時にAさんが現場にいたと考えることも可能と説明。
この説明にはみんな納得のようす。
それぞれ、肝心な点をいくつか押さえていた。

そんな中、前述の女の子は、
「Aさんの吸ったタバコの火種が残り、それが出火原因かも。」
「まれかもしれないが、ライターの自然発火からの出火もありえる。」
と別の可能性にも言及。
弁護士さんはこの視点を評価し、その上で
【放火】と【失火】の違い、ひいては
【故意】と【過失】の違いについて、そして、
その違いが大きな隔たりとなることまでを
解説してくれました。

子供たちは、少しずつ判断材料をふやし、
より質の高い判決に向けて前進しているようです。

模擬裁判のために案内されたのは404法廷。
普段は、本物の裁判に使われている舞台。
子供たちは、少し緊張しながら、あるいは、
演じることに照れながら、貴重な体験ができました

傍聴席から見つめていただけの裁判を、
本物の舞台でそれぞれの役に扮することで、
まだ興味本位を脱しなかった彼らの気持ちに
真剣味が徐々に増してくるように感じました。


模擬裁判の最後に、解説と指導をしてくれた職員の方から
「人を裁くというのは、一人の人間の人生に大きく関わること。
だから、判決を下すためには、明確な理由・根拠が必要となるのです。」
といった内容の言葉をいただきました。
奇しくも、同様のことを弁護士さんの口からも
聞いていました。
このことを子供たちは、どれだけ意識できるのだろうか?
今後のポイントとなりそうです。




TY


TCS2010年度探究テーマ一覧は、こちらよりご覧ください。



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