ホワイトボードの端から端までおっちゃんが広げているのは水木しげるの自伝絵巻(縮小版)。 2007−1922=85というのは水木しげるの年齢の計算です。 自分のことを知るために、自画像を描きます。鏡をのぞきこんで、自分の顔を見ながら描きます。描いているうちに、ちょっとだけ輪郭を細くしたり、目を大きくしたりしたくなります。その欲求と闘って、ありのままの自分の姿を描き出すように努めます。 おっちゃんが、日本の近・現代史年表をつくってもってきました。その紙の長さというか、スケールの大きさにびっくりする子どもたち。 宿題になっていたインタビューシートをもとに、自分たちの情報を、日本年表の中に入れていきます。まずはおじいちゃんとおばあちゃんが生まれた年の記入から。よこづな(4年)クラス4人の子どもたちの、おじいちゃん・おばあちゃんは、皆1930年代に生まれていることが分かりました。 おじいちゃん・おばあちゃんたちが生まれた1930年代が終わり1940年代に入ると、パールハーバー奇襲を起点として日本は太平洋戦争へと突入していきます。「なんで戦争しちゃったの?」子どもたちから素朴な質問があがります。 日本と戦争の歴史に一つ着目点を置いて、南京大虐殺や満州事変などの出来事について資料をもとにおっちゃんが解説をしています。 自分の家系史づくりに向けて、おじいちゃんやおばあちゃんが生きた時代、それから、お父さんお母さんが生きた時代に、どのような時代を象徴するような出来事が起きているのか調べます。 よこづな(4年)クラス、一人一人の子どもたちが、それぞれの年表をつくります。父・母・じじ・ばばまでさかのぼって、その時に体験したエピソードや、その時代に起こった出来事についてまとめていきます。 じじ・ばばから聞いてきた当時のエピソードを、短い文章にまとめて記載します。斜めに引かれた線は、父・母・じじ・ばばの年齢をグラフにしたものです。その隙間に、写真と文をはめこんでいきます。 発表会の為におっちゃんが書いてきたシナリオをチェックしています。 発表会では、練習してきたシナリオの読み上げと合わせて、マコが準備しておいた写真をスライド上映しました。自分たちの祖先の生い立ち・エピソードと、その時代の出来事をおりまぜて見せることができました。関東大震災に始まり、悲惨な戦争を経由して、よこづな部屋でニコニコと笑うよこづなキッズ4人の写真へとたどりつきます。こう見ていくと、あの戦争もそんなに大昔の話ではないことが実感できました。これから先の日本と自分たちの歴史をつくっていくのは他でもない・・私たちですね。